サイバーセキュリティ書籍セレクション: 攻撃側のセキュリティ

ペネトレーションテスト、エクスプロイト、レッドチームの仕事。読んだあとに語彙だけでなく実践が残る本。

2026/8/20
サイバーセキュリティ書籍セレクション: 攻撃側のセキュリティ
全9回の第2回: 攻撃側のセキュリティ

サイバーセキュリティ書籍セレクション: 攻撃側のセキュリティ

全9回の第2回。ペネトレーションテスト、エクスプロイト、レッドチームの仕事。読んだあとに語彙だけでなく実践が残る本を集めた。

必須の前提がある。自分のラボを持つこと、そしてその外で何かをするなら書面による許可を得ることだ。

Jon Erickson. Hacking: The Art of Exploitation (第2版、2008年)

C言語とアセンブラから始めて動くエクスプロイトまで連れていく、このリストで唯一の本。刊行年に怯むかもしれないが、バッファオーバーフローの仕組みをこれ以上うまく説明した本はいまだにない。

テーマ: スタックとヒープの扱い、バッファオーバーフロー、書式文字列、シェルコード、ネットワーク攻撃、単純な防御の回避、暗号攻撃の基礎。

Georgia Weidman. Penetration Testing: A Hands-On Introduction to Hacking (2014年)

偵察から報告書まで、ペネトレーションテストの全工程を、検証環境の構築を段階的に追いながら扱う。最初の実践書として最良の一冊。

テーマ: 情報収集、スキャンとサービスの特定、典型的な脆弱性の悪用、ポストエクスプロイトと永続化、無線ネットワークへの攻撃、モバイルアプリ、自作エクスプロイトの作成。

Peter Kim. The Hacker Playbook 3 (2018年)

スポーツの戦術集のような形式でシナリオを並べた本。チェックリスト監査ではなくレッドチームに向いている。

テーマ: 外部境界の偵察、フィッシングキャンペーン、アンチウイルスと監視製品の回避、ラテラルムーブメント、Active Directoryの侵害、物理侵入。

David Kennedy, Jim O'Gorman, Devon Kearns, Mati Aharoni. Metasploit: The Penetration Tester's Guide (2011年)

このフレームワークの定番ガイド。インターフェースは変わったが、動作の考え方は変わっていない。

テーマ: Metasploitのアーキテクチャ、モジュールとペイロード、Meterpreter、防御の回避、自動化、自作モジュールの作成。

Justin Seitz, Tim Arnold. Black Hat Python (第2版、2021年)

他人の道具を組み合わせるのではなく、自分の道具を書く方法。第2版はPython 3向けに書き直されている。

テーマ: ネットワーククライアントとサーバーをゼロから、スニファ、プロキシ、メールで操作するトロイの木馬、ブラウザからのデータ窃取、Burpの自動化、Windows APIの利用。

Vickie Li. Bug Bounty Bootcamp (2021年)

稼働中のWebアプリケーションで脆弱性を探す話と、報奨金プラットフォームでのルール。

テーマ: ドメインの偵察、標的の選定、Web脆弱性の典型的な分類、発見の深刻度を引き上げる、報告書の書き方、トリアージチームとのやり取り。

Peter Yaworski. Real-World Bug Hunting (2019年)

実際に公開された報告の分析。研究者が何を探し、何を見つけ、いくら支払われたか。

テーマ: XSS、CSRF、SSRF、アクセス制御の回避、業務プロセスのロジックの欠陥、OAuthフローの脆弱性、サブドメインの乗っ取り。


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